職業上での注意点
特定の職業に就く上で裸眼視力が必要な場合、その基準を満たすためにオルソケラトロジーを使いたいという方もいらっしゃると思います。
例えば、消防士、警察官、パイロット、スポーツ選手などは裸眼で一定以上の視力が必要となり、要求された基準をクリアするためにオルソケラトロジーを使う場合です。
実際に多くの人が職業上で要求された裸眼視力を得るためにオルソケラトロジーを使用していますが、オルソケラトロジーで裸眼視力を得て資格試験に合格した場合、患者にはその視力を維持する義務と責任が発生します。
もし資格取得後に故意に治療を止めてしまった場合は、資格取得のために一時的にオルソケラトロジーを使用したことになり、オルソケラトロジーを資格取得のための抜け道として利用したことになります。
職業上の規定として決められた裸眼視力はその職業を安全に遂行する上で決められた基準です。違う言い方をすれば、その基準を故意に維持しなくなった場合は職業上の安全な遂行が不可能になり、資格を返上する必要があるとも言えます。
万が一、資格取得後にオルソケラトロジーを中止したことによる不十分な視力が原因となって事故が起きた時は患者に(場合によっては医師にも)道義的、法律的な責任が問われる場合があります。
職業上の基準を満たすためにオルソケラトロジーを使用することを検討している方は必ず上記のことに留意して資格の取得に励んでください。
※なお、各職業ごとに決められた裸眼視力は必ず基準を設けた企業、団体に確認をとってください。また、オルソケラトロジーによる視力矯正を裸眼視力として認定しているかどうかも各団体にご確認ください。
●こんなケースにも注意
オルソケラトロジーは角膜の形を変えて近視の矯正を目指すものです。私自身の体験記でも述べていますが、治療開始初期には視力が安定しない日があります。例えばスペクタクルブラー(眼鏡の霞)とよばれる状態になってしまうというケースです。
治療が進んで安定期に入った時にはこのような問題が起こる可能性は低くなりますが、極稀に安定期でもそのような症状が起こる場合があります。これは就寝時にうつぶせに寝てしまってまぶたに圧力がかかり、レンズが瞳の中心からわずかにズレてしまった場合に起こるケースが多いです。
特にスペクタクルブラーと言われる状態になると眼鏡で視力を矯正をしようとしても視界全体に霧のようなものがかかり、眼鏡による視力矯正が全く効きません。
ゆえに、長距離トラックの運転手や運送業者のドライバーなどの、仕事で運転する機会が多い方はこういったことが起こりうるのを常に念頭におきましょう。
職務上で危険な作業に従事する方は必ず医師に相談の上で治療を行ってゆくのが大事です。
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