発展の歴史
オルソケラトロジーの歴史の原点は初期のコンタクトレンズ使用者の人たちの体験から発生しました。
コンタクトレンズをはずした後にメガネを使ったときに、「強い霞み」を訴える患者たちがいたのです。これはコンタクトレンズによって角膜の形が変わってしまい、眼の屈折率が変化したためにメガネが合わなくなってしまったという、いわば偶然のオルソケラトロジー体験でした。
そして当時の眼科医の一部が「この角膜の変化をうまくコントロールすることができれば近視治療に役立つのではないか?」と考えたところから『オルソケラトロジー』の歴史が始まったのです。
その歴史は眼科医達による試行錯誤の連続でした。
当時は今と違ってレンズの材質やデザインの技術、患者の角膜の形状をはかる技術が未熟であったため、「患者ごとに違ったレンズを作る」、「寝ている間に着用する」といったことが難しかったのです。
しかしながら、歴史を重ね、技術の進歩とともにレンズの精密なデザインが可能になり、高酸素透過性の素材が開発されることによって「患者に合わせたオーダーレンズ」を作ることができるようになり、さらにより短時間で患者の角膜を矯正することができるようになり、一番のメリットとも言える「寝ている間の着用」が可能になったことによってオルソケラトロジーは大きく発展してゆき、現在では米国だけで120万人以上の患者が治療を受けることになったのです。
しかし、私はまだ世界のオルソケラトロジーの歴史はまさに発展の最中であると思います。本場の米国をはじめ、イギリス、フランス、台湾などでもオルソケラトロジーの患者数は増え続けていますが、「近視矯正の手段」の中では残念ながらまだ少数派であると言わざるを得ないでしょう。
この日本においては厚生労働省がオルソケラトロジーを正式に認可していないために、「本当の歴史」自体がまだ始まっていません。「日本での歴史」が本当に始まるときは厚生労働省が正式に認可した時であると私は思います。
様々な国でオルソケラトロジーの歴史が発展してゆく中で、日本だけがその歴史から取り残されてしまうのは悲しいことです。
ぜひあなたもオルソケラトロジーを始め、「日本での歴史の先駆者」になってほしいと思います!
●日本においての歴史
日本でのオルソケラトロジーの歴史は、2000年5月に『三井メディカルクリニック』の三井岩根先生が治療を開始したのが始まりと言われています。
三井先生が先駆者となったことによりオルソケラトロジーは徐々に医師の間でも浸透してゆき、今では日本国内でも多くの医院が自由診療としてオルソケラトロジーを処方しています。
しかしながら、いまだに日本でのオルソケラトロジーは厚生労働省の認可がとれておらず、米国からの輸入に頼る状況が続いています。
残念ながら日本においては歴史の入り口に立っているものの、「その門が未だ開かれず」ということになっています。
真の歴史が始まるときは厚生労働省がオルソケラトロジーを認可し、国内でも生産可能になった時です。その日がなるべく早く来るように祈りたいと思います。
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